顔採用は本当にあるの?転職を左右するかもしれない顔採用のあれこれ

イケメンや美人は転職活動において有利
なんていう噂を耳にしたことはありますか?
社会人として必要な言葉遣いやマナーは訓練を重ねれば直すことができます。
しかし見た目を評価の対象とされてしまうと転職をする側からしたらどうしようもありません。

そこで本記事では、顔採用に対してどう対策をすれば良いのか、また顔採用とは美男美女を採用するわけではないことなどについて紹介していきます

顔以外でこれからの時代の採用で重要なウェイトを占めるコミュニケーションについても触れていきます。

顔採用はあるのか

最初に結論をお伝えします。
転職面接において顔採用はあります
企業に直接「顔採用はあるか」と聞いたら否定する企業のほうが多いことでしょう。
しかしその人の見た目を一つの採用基準として面接を行う企業は少なくありません
企業によって顔採用を行う理由は様々ですが、主な理由は「外からのイメージを良くするため」といったものであるといわれています。

イケメン・美女だから良いというわけではない?

ここで注意すべきは容姿が優れているから顔採用で採用されやすくなる、というわけではないということです。
確かに容姿が優れていれば転職面接において有利になる場合があります。
ここで注意すべきはあくまで「場合がある」ということです。
容姿に優れた人材をあえて採用しない、というスタンスをとっている戦略をとっている会社もあるのです。
これらのことを踏まえ、顔採用の存在を受け止めるようにしましょう。

そもそも顔採用とは?

そもそも顔採用とは何でしょうか?
顔採用とは応募者本人の能力や経験に関わらず見た目、ビジュアルだけで採用を決定することをいいます。
「不公平ではないのか?」
という意見もあちらこちらで聞かれますが、採用側からすると
容姿もその人の一つの能力である
と結論付けているということです。

企業が顔採用をする理由

企業が顔採用をする理由は、集約すると主に以下の5つの理由に大別されます。

顔にはその人が歩んできた人生が表れる

まず一つ目の理由は「顔にはその人が歩んできた人生が表れる」からです。
ひとくちに「顔採用」とはいってもその人が生まれ盛った顔の作りだけが影響するわけではありません
例えば大きな困難に直面した時、前向きな気持ちを持って取り組む人と、ネガティブな気持ちを持って取り組む人とでは顔の印象がとても変わります。

物事の考え方にはその人の性格や歩んできた人生が影響しています。
つまり、人の顔にはその人の人生が表れるといっても過言ではないのです。

社員のモチベーションが上がる

転職面接で応募者を顔で選ぶ理由として、社員のモチベーションが向上することが挙げられます。
職場に魅力的な異性がいたら毎日の出勤が楽しみになることは間違いないでしょう。
そういった社員のモチベーションの向上が図れるのが顔採用をする理由の一つなのです。
仕事において中心となるメンバーのモチベーションを上げるという目的であれば、容姿の優れた異性の存在が効果的なものになるからです。

仕草や表情など、細かいところに人間性が表れる

顔採用というトピックに関して話をするうえで重要なのは顔採用で重視される「顔」とは顔の作りだけではない、ということです。

あくまで顔が与える印象が重要であるということです。
「目は口ほどに物を言う」という言葉があるように、その人の表情にはその人の人間性も、歩んできた人生と同じように現れます。
相手の話を聞くときに相手の目をまっすぐ見ているか、前のめりになって話を聞いているか。
このような点から人は「真剣に自分の話を聞いてくれている」という印象を受けます。

それに対して、たとえしっかり聞いていたとしてもだらしない姿勢であったり手元を見ていたりすると、「しっかり自分の話を聞いていない」という印象を与えてしまいます。
気持ちが明るいときには笑顔が増え、暗い気持ちのときには顔から明るさが消える。
人間とはそんな生き物です。
気持ちや考え方が人間性に及ぼす影響は大きなものであり、そういった仕草や表情に人間性が現れやすいのです。

社内恋愛の可能性が高まる

社内恋愛や社内結婚の可能性を加味した上でも顔採用は行われます
特に社員の数が少ない企業だと社内での出会いがなく、なかなか社内恋愛というものが望めません。
そんな状況であるため、新入社員はできるだけ容姿の優れた人を採用したい、と考えるのです。
そんな動機で決められてしまうのか、と考える人も少なくはないでしょう。
しかし同じ水準の能力を持った就活生がいるのであれば、より容姿の優れた人を採用したいというのが企業側の考えです。

営業・接客などで結果を出しやすい

企業が顔採用をする一番大きな理由は営業や接客においての結果が出やすいというところです
こと営業に関しては容姿に優れた人とそうではない人とではその成果は大きく変わってきます。
人というものは見た目のいい人に好感を得やすいのです。
これは心理学的に証明されているため、疑う余地はないでしょう。
そのため、営業において容姿の良し悪しは顕著に現れ、結果として顔採用が多く取られているのです。

顔採用は「足切り」

ここまでこの記事を読み、
「顔で採用かどうかが決まってしまうのか…」
と肩を落としている人はいるでしょうか。
実際に企業の採用面接において顔採用は存在しますが、最終面接などの決定的な場面で顔採用は行われません
ではなぜ顔採用が行われるかというと、実際には「明らかにヤバい人を足切りにする」という趣旨が大きいのです。

・目が死んでいる人
・清潔感がなく、印象が悪い人
・顔色が悪く、不気味な人
・不健康そうな見た目をしている人(極端に太っている・痩せているなど)
・人相が悪く、態度や見た目にあらわれている人

このような人は顔採用という点で足切りにされることが多いです。
つまり顔採用というものは美男美女を採用する、というよりは危ない人を振るいにかけて落とすという意味合いが強いのです。

顔採用は決して見た目だけではない?

ここまできて、顔採用というものは顔のつくりだけではないということをお伝えしました。
ここからは顔のつくり以外の何が重要なのか、ということを紹介していきます。

印象が大事!

顔以外で重要なのはやはり「印象」です
顔以外に就職活動で評価されるポイントは、話し方に落ち着きがある、清潔感がある、表情が死んでおらずイキイキとしている、といった要素になります。
清潔感や身だしなみなどに関して正しいマナーを身につけているのであれば、面接官から見て非常に良い印象を与えることは間違いがないでしょう。

伝え方も重要なカギになる

明るくハキハキとコミュニケーションを取ることができるというのは大きな武器になります
なぜなら、不愛想で無口な人と働くより、コミュニケーションが取れて明るい雰囲気を持つ人と働きたい、と感じる方が多いからです。
転職活動や就活においては伝え方が重要です。
このような効果的な伝え方を実現するためには徹底的な自己分析をベースとした自己PRが重要になってきます

自己PRは非常に重要!

転職や就活の面接において他の応募者との差別化を図れるのがエントリーシートや履歴書です
これらにはもれなく「自己PR」のチャンスが与えられています。
自分はこういう人間であるという「自分らしさ」といったものを面接官や採用担当者に伝えられます。

意を惹きつけるには論理的な自己分析を経て書き込んだエントリーシートが必要です。上手に活用していくためにも自分らしさを研究しましょう。

笑顔の有無は印象を大きく左右する

笑顔というものは転職活動で非常に重要です。
表情とは顔のつくりだけではなく、清潔感やしゃべり方、声のトーン、視線など多岐にわたりますが、その中で一番大切なのが笑顔といっても過言ではないです。
笑顔が自分や他の人に与える影響というものは大きいものです。

笑顔を作るためには

笑顔には人を「釣り上げる」作用があります
そのため意識的に口角を上げて笑顔を作ってみましょう。
そうすると自分のしゃべり方や表情も自然とつられて笑顔になるのです。
思考もおのずとポジティブな方向に働きます。
笑顔を見せることで相手もつられて笑顔になります。
ある意味錯覚の一種であるといえますが、これを利用していくのは効果的です。

どう表情を改善していけばいいのか

では、面接に向けて自分の表情や雰囲気を改善するためにはどうしたらいいのでしょうか。
一つの方法としておすすめなのが、自分のしゃべっている様子を動画に撮り、実際に自分で見てみることです。

「自分ってこんな声だったのか」
「ちょっとモジモジしているな…」
「貧乏ゆすりが目立つな…」

などなど、いろいろと気になるところが出てくるかと思います。
そういった気になる箇所をすぐに改善しましょう。
何回かこれを繰り返せば、自分の表情や雰囲気の良い変化に気づくことができます。

顔採用は増えている?

顔採用はこれからどんどん減っていくと考えられています。
理由としては二つ、挙げることができます。

少子化によって学生の数が減ってきている

就活生の数は昔と比べて大幅に減っています。
採用を予定していた人数を下回るということは深刻な問題となりかねません。
その結果、足切り的な役割で利用していた顔採用も今後減少していくことでしょう。
また、顔の良さと仕事ができるかということは比例するわけではありません。
そのため人物を重視した採用が増え、仕事を辞めないでいてくれる人材を企業は求めるのです

コミュニケーション能力の方を重視している

近年、採用側が新卒や転職希望者に求める能力はコミュニケーション能力であるといわれています

具体的には
「自分の意見だけでなく、相手の意見も聞ける」
「年齢の離れた相手ともコミュニケーションがとれる」
といった点が重要視されます。

コミュニケーション能力に関しては見た目では判断できないので、顔採用が行えないのです。
そこでは、いかに会話のキャッチボールができるかが重視されます。
その点を押さえておきましょう。

男女別の顔採用対策

ではここからは、男女別の顔採用対策について紹介していきます。

男性の場合

・髪型
・ひげ
・眉毛
男性が顔採用への対策としてできることはこの3点です。

転職活動や就活においては見た目以前に身だしなみに気を配ることが重要であることは、転職活動をする人や就活生にとって常識です。
顔採用の企業への対策にも、身だしなみの注意点を思い出しつつ考えてみましょう。
男性の身だしなみや印象で大切なのは、「清潔感」と「誠実さ」がその人の見た目に現れているかどうかです。

清潔感を醸し出し、明るい印象を与えるためには以下の点で対処しましょう。

髪は短く切りそろえましょう
もみあげが長過ぎたり、襟足が襟元にかかっていたりしないように注意をする必要があります。
前髪は長過ぎなければ基本的には問題はありませんが、アップバングのようにおでこを出した方が爽やかな印象を与えることができるでしょう。

何か特別な理由がない限りひげは剃り、眉毛も整える程度に切りそろえておくと、自然な印象を与えつつ清潔感を出すことができ、非常に好印象です。

女性の場合

女性の場合は、髪が長い人は後ろでひとつにまとめたり、顔まわりの髪の毛をすっきりとさせたりすることで、見た目に清潔感が増します。
メイクは濃すぎず薄すぎない程度のいわゆるナチュラルメイクが好まれる傾向にあります。
自分の肌の色にマッチしたファンデーションを使用し、チークなどを使ってほんのり血色の良さを出してください
また、ピンクベージュ系やピーチ系統の口紅を塗ることも大切です。
目立って派手な口紅は面接官や採用担当者にあまり良い印象を与えませんが、視認できる程度に色づいた血色がないと、顔に覇気のない、元気のない印象になってしまいます。
メイクだけではなく肌の状態によっても、女性の印象は大きく変わります
就活シーズンは特に忙しく、ストレスや不満もたまりやすくなる時期ですが、日常生活からスキンケアや食事内容に気をつけ、ベースとなる肌そのものができる限り綺麗な状態になるよう、日々のお手入れを欠かさないことが重要です。

顔採用が多い業界

ではここからはどんな業界に顔採用が多くみられるのかを紹介していきます。

マスコミ

まずはマスコミ業界です。
マスコミ業界は、他の業界と比べて顔採用が多いことが目立つ業界のひとつです。
「マスコミ」とひとくちにいっても業務内容は多種多様であるため、それらすべてのマスコミ関連の業種において見た目が重要視される、というわけではありません。

そんな顔採用が多いとされるマスコミ業界の中でも、特に顔採用がよく見られるのがアナウンサーです。
以前は外見を重視している企業、それ以外にたとえば学歴などが重要視されていると思われる企業など、企業によってそれぞれに採用する人材のタイプが顕著でした。

しかし、最近では「アナウンサー」という肩書きを持つ人でもタレント的な要素を強く持ってバラエティーなど様々な番組に起用される背景などもあり、どの企業の採用においても男女ともますます顔採用の傾向が強くなっていくと考えられています。

航空業界

昔から顔採用を取り入れているとされているのが航空業界です。
特にキャビンアテンダントという職業は、フライト中常に乗客と向き合い、空の旅に対する安心と信頼感を与えなければならない職業です。
そのため、見た目が優れているというのではなく実際に接していて安心できる雰囲気を醸し出している」ということは、生まれ持った見た目以上に求められるキャビンアテンダントの条件ともいえるでしょう。

アパレル・美容業界

アパレル業界や美容業界というのも、顔採用の割合が強い業界だといわれています。
化粧品業界やアパレル業界の接客スタッフなどは、基本的にそのブランドの商品を身につけて接客にあたります。
つまり、接客をしているスタッフ自身がその会社のイメージであるといっても過言ではないのです
そのため、顔採用とはいっても、そのブランドのイメージや売り出したいコンセプトに見た目が合致しているかどうかが重視されるのも、アパレルや美容業界における顔採用の特徴のひとつです。
生まれ持った見た目だけではなく、印象などを全て含めた外見そのものが大きく影響する業種です。

広告業界

広告業界も顔採用が多い業界のひとつです。
特に広告代理店は広告業界の中でも顔採用が多いとされている職種です。
広告代理店というものは、仕事を依頼する依頼主であるクライアントがいて初めて成立する仕事です。
そのため、「いかに大口のクライアントを獲得するか」ということがその会社の売り上げそのものを左右します。

クライアントへの営業の際にはプレゼンテーションなども重要です。

そのため、広告業界においても営業事務や営業職、受付担当など、外部の顧客と接する機会が比較的多い広告の職種においては、顔採用に加えてコミュニケーションの高さも採用のポイントになります

顔採用が少ない業界

では、逆に顔採用が少ない業界はどの業界でしょうか。
ここでは主に二つの顔採用が少ない業界を紹介します。

メーカー

ルックスが重要視されない業界の代表格として挙げられるのがメーカー業界です。
その中でも特に、商品開発・研究の分野は顔採用は多くありません。
商品開発や研究職は営業や広報のように人前に出るような仕事ではなく、会社の内部で黙々と仕事をする分野であるため、おのずと顔採用の可能性は低くなります
実力が一番に重要視される職種であるため、メーカーの研究職での就職は見た目の印象がほぼ関係ないといえます。
ただし、研究職は人気のある職業のため、研究に関するかなり高いレベルの実力を求められることは間違いありません。

公社、官公庁

公務員など国家試験が必要である業界は、全体的に見た目の良さが必要とされないことが多いです。
公社や官公庁での仕事はルックスよりも実力やキャリアが重要とされる業界だからです。
しかしその他の業界に比べてむしろ採用されることが難しい業界です。
だからこそ、見た目や雰囲気の良し悪しに関係なくフラットに実力主義でふるいがかけられ、採用されるのです。
難しいものですが、確実に努力が報われる業界です。

面接で顔採用をしそうな企業を見抜くためのポイント

顔採用をしていそうな企業を見抜くポイントはその会社の人事を見ることです。
面接という場でその人事担当者が学生と対峙するとき、人事担当者がどのような受け答えをするかに注目してみましょう。
そして「どのような人材を求めているのか?」という内容の質問があった際に「目力があって男らしい」といったような顔に関する具体的な回答があった際は、顔採用の要素が含まれていると考えられます
他にも、実際に面接の際にその企業に在籍している社員を見ることも非常に有効な手段です。
容姿に優れた社員が揃っている場合は顔採用の可能性はあるといえるでしょう。

顔採用とは一体何なのか

いかがでしたでしょうか。
転職や就職活動において顔採用があるということをお伝えしてきました。

しかしこれはただ単に容姿が優れていれば良い、というわけではなく、笑顔やコミュニケーションなど、自分の努力次第でどうとでもなる問題であるということも紹介しました。

雰囲気は人の印象を大きく変えまるので、まずは笑顔や身だしなみから気をつけてみてはいかがでしょうか

そうしていけば、自分に自信が持てるし、就活や転職でも気持ち前向きで挑んでいけると思います。
是非とも自分磨きをしていってください。

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