40代の転職活動は非現実的?年収アップためのコツを見逃すなく!

40代以降の転職は難しいというのは調べるまでもなく、だれでも抱いているイメージでしょう。

逆に40代で転職活動に成功している人というのが存在しますから、自分にもできないことはない、と安易に考えてしまう40代の方も多く見受けられます。

しかし、その考えは楽観的過ぎるといえます。

現実には40代で転職を成功させているような人は、高キャリアで知人や同業者などのコネによる転職活動によって成功を収めている場合がほとんどです。

今回は、それでも転職がしたいという40代以降の方に向けて転職活動における現実的なポイントを徹底的に解説していきます。

転職で年収が下がる方は自分の市場価値を知らない

現在の年収に納得がいっていない人はどれくらいいるのでしょうか。

実際になんの文句もなく満足しているという人の方が少ないように思われます。

しかし、転職すればすべてが上手くいくのかというとそうとも限らないのが現実です。

今の年収よりもいいところに再就職できるとは限りませんし、転職したところで逆に年収が下がってしまうということもよくあります

しかし、本当に転職には年収ダウンがつきものなのでしょうか。

結論から言ってしまえばそんなことはけっしてありません。

転職によって年収が上がる方はたくさんいます。

では転職によって年収をアップさせる人と失敗に終わる人の差はどこにあるのでしょうか。

それは自分の「市場価値」を把握しているか否かという点にあります。

自分の市場価値をしっかりと理解したうえでそれを利用してうまく自分を企業に売り込めるかがカギになってきます。

この考え方を知らなかったという人は転職を考える上では必ず考えてみるべきです。

転職市場での「市場価値」とは

転職市場において市場価値とは「学歴・資格」や「職歴・経験・スキル」などもろもろの能力のことを指します。

これを考えない状態で転職活動を始めると自分に見合わないハイレベルな企業への転職を希望することになって、なかなか内定先が見つからないということが起きます。

または逆に早く決まっても年収がダウンしてしまうこともあり得ます。

自分で正当に市場価値を判断できればいいですが、たいていの場合は自分の欲やプライドでずれた判断をしてしまいがちです。

自分の市場価値というものは意外と自分が一番わかりづらいのです。

そもそも転職における成功とは?

そもそも年収ダウンの転職失敗とはっきり言える金額はどれくらいでしょうか。

また、年収ダウンといっても単純に年収をそのものの金額変動だけで判断してもいいものなのでしょうか。

例えば残業が多い職種と少ない職種ではもらえる給料の金額はかなり異なります。

休日が週に1日2日でも月給制とはいえ実働計算すると金額が大きく変わってきます。

単純に給料を多くもらえればいいというのであれば残業・休日出勤が多い職場に転職すればいいということになります。

しかし、これは世間的に言うと「ブラック企業」に分類されるパターンともいえるでしょう。

一番大事なのは「自分が満足して働ける条件であるか」ということですよね。

仮に実働時間が多くて休日もろくにないストレスばかり溜まっていく職場から転職することで年収が多少下がってしまっても、それでストレスが軽減され自分の時間が持てるようになるなら転職は成功したといえるのではないでしょうか。

職種別!転職した場合の年収アップの相場

転職の前に年収アップの相場を知っておくことも失敗しないためには重要です。

それでは、主に人気の職種での年収アップ相場を確認していきましょう。

営業系

営業職は業界によって収入が大きく差の出る職種です。

転職による年収アップは平均60~70万円、前職からの給料アップ率は15%です。

より高額年収を狙うのであれば貿易営業・医薬品メーカー営業・不動産営業・証券営業といった業界への転職が効果的です。

しかし、その分語学力や専門知識も必要になってきますので安易に飛び込んでいくのはリスクが高い職種ともいえるでしょう。

IT・WEB系

IT・WEB系業界は特に転職による年収アップの可能性は大きいようです。

その理由としては主に技術職であるため、経験や知識などのスキルが次の職場でも高い評価を受けることが多いからです。

自身の市場価値を正当に理解して企業に売り込んでいけば年収100万円単位でのアップも夢ではない職種です。

特にSEやプログラマーなどは、転職後の年収アップ率がより高い傾向にあるようです。

広告系

広告業界の転職による年収アップ率はあまり高くなく、平均でも10~20万円程度となっています。

理由としては勤続によるスキルアップと経験を求められやすいことがあり、自力で転職するとなるとまた一から再出発という形になりやすいということです。

広告業界ではヘッドハンディングといった形で転職を成功させている人も多いようです。

また、転職時には年収の伸び率が低くてもよりスキルアップを目指せる企業へ転職することで、さらにそこから昇給、昇進を目指すという手段もあります。

販売系

販売系の職種は転職による年収アップ率が平均で12%程度となっています。

しかし販売職で年収アップを目指したい人には注意が必要なことがあります。それは「キャリアアップが前提」という点です。

店長やエリアマネージャーなどへのキャリアアップを狙っているのであれば確実に年収が上がるとみて間違えはありません

しかし、その分販売職に関して言えば実働時間が増えてしまったり、休日が減ってしまったりするので企業の待遇をしっかりと確認することも重要となります。

また、店長やエリアマネージャーへのキャリアアップをしないで年収を増やしたいという場合には業界を選ぶという方法がおすすめです。

ラグジュアリーブランドの販売員や、ウエディングプランナーなど業界を目指すのもおすすめです。

事務系

事務系の職種は転職で年収アップを狙うとなると、業界を変えるか専門性の高い事務を希望しないと難しい職種でもあります。

事務職といえば女性人気の非常に高い職種で、特に競争率が高いのは一般事務です。

一般事務は初心者でも始めやすい仕事ですので、新卒や第二新卒からの就職希望者が殺到します。

また企業側も若年層を求めることが多く、比較的給料が高い大手企業などは特に人気が高いため、30代以上の転職先としては不向きといえるでしょう。

事務職への転職で年収を上げたいと考えるならば、営業事務や経理事務などの専門性の高い事務職へ転職するのが一番現実的と言えます。

一般事務からの転職であれば、貿易事務や金融事務などの専門性の高い事務職に就くことで、年収は平均で20~30万円ほど上げることも可能です。

転職で年収1,000万円到達は可能?

転職で年収1,000万円は目指すことは可能なのかというと、不可能ではないです。

しかし、当然簡単な方法などはありませんし、だれでも達成できることでもありません。

それではどのような条件を満たすことができれば年収1,000万円を達成できるのでしょうか。

年収1,000万円を目指すための条件

年収1,000万円ともなると、ハイクラス転職となることは必然でしょう。

中小企業への転職では当然ながら高額な給与水準は設定されておらず、非常に険しい道のりですが、上場企業や外資系の大きな企業などの給与水準の高い企業を絞って転職活動を行わなければなりません。

さらに、給与水準の高い職種についても考える必要があります。

転職サイトでは年収1,000万円以上の案件を検索するとヒットするのは歩合制のある営業、管理職、コンサルタント、ITエンジニア、工業系エンジニアなどがよく見られます。

これらの職業の必須スキルとしては「専門職的スキル」や「マネジメント能力」といったものになります。

実際に年収1,000万円を達成した人たちに体験談を聞くと、「人に言われたことをこなしているだけでは先は見えない。

自分がどうなりたいかのビジョンを明確にして、言われたこと以外にも必要なことを考えながら動き続けるスキルが必要」といったような内容のコメントを耳にすることが多いです。

それだけの貢献を企業にもたらすことができれば、自然と昇給・昇格を達成できるので、転職前の年収が300~400万円といった層からいきなり1,000万円クラスの転職行うことはほぼ見かけられません。

一般的には年収が600~700万円でさらに認められて昇格した後、他社からの引き抜きなどの声がかかる場合が多いようです。

そうして結果的に年収1,000万円と徐々にキャリアアップを果たしていくといった事例をよく目にします。

40代は年収がダウンしやすい

実は、40代の転職では一般的に年収ダウンしやすいという傾向にあります。

なぜなら、経験がある分、プライドを持ちがちな40代は、20代ほどの柔軟性がありません。

また、前職で管理職未経験だったら、企業からポテンシャルがないと判断されてしまいがちです。

したがって結局のところ、いい求人で競争に負けてしまい焦り、入れるところに入ったら大幅に年収がダウンしてしまったという結果になることも多いのです。

年収が下がったとしても転職失敗とは言えない

年収が100万円下がってしまったら生活にも影響が出てしまう大きな金額です。

年収は目に見えるパロメーターともいえるので単純に数字だけを見てしまうとこれは転職失敗だったなと不安になることもあるでしょう。

しかし、転職においては年収だけを取り上げて失敗としてしまうにはやや早計です。

まず、残業時間・休日は企業によって扱いが変わってきますし、さらに残業の有無、通勤時間などによっては、仮に年収が下がったとしても他の面では大幅な条件アップがあるというような場合も多々あります

要するには、年収が下がることは生活への影響大きいですが、そうはいっても、転職が失敗したとはいいきれないでしょう。

内定後の年収交渉は入社後に影響するので注意

それでもやはり転職活動において気になるのは年収のことが多いですよね。

もっとも、給料はより多くもらえて困るようなことはありません。

募集要項にあった金額に全く不満がないならいいですが、もしも不満があった場合には年収交渉を行って、年収をさらに引き上げる必要があります。

ベストなタイミングは面接時に直接に「年収を上げてほしい」と要望を切り出すのが一番よいですが、ただでさえ緊張する場ですし、面接官に意見するのも恐れ多いという方も多いでしょう。

結局面接では何も言えず、面接官の提示する条件を丸呑みして終わりになり、内定が決まってから年収の件を持ち出すという方も多いようです。

しかし、そこで要注意なのは、面接官の心象的には「面接時にはこちらが提示した条件を承諾したはずなのに、なぜ今になって文句をつけてくるのか、言いたいことがあるのならば面接時にいえ。この条件にするぐらいなら別の良さそうな人材がいた。」と考えてしまっても仕方ありません。

そうなると年収が上がるどころか試用期間で売り切りになってしまうことも考えられるため、年収交渉は極力面接中に行いたいところです。

転職エージェントで年収アップ狙う!

転職希望者なら誰でも利用すべき転職エージェントですが、実は転職エージェントもまた転職者の代わりに年収アップの交渉も代行してくれます。

自分からどうしても切り出せない年収アップ交渉を代わりにやってくれるのはなかなかありがたいものですね。

もっとも、転職エージェントは、紹介先の企業から「紹介者の年収の○割」という成功報酬として受け取る仕組みとなっているため、年収の設定が高ければ高いほど転職エージェントの受け取る利益も上がるというわけです。

そういう理由から、転職エージェントは自分ではやりづらい年収交渉も担当のエージェントが行ってくれますし、入社後に求人の条件と違っていたなどの問題にも企業との間に入り、アフターフォローを行ってくれます

さらに「ミイダス」や「doda」など市場価値診断を行える転職エージェントも存在します。

「ビズリーチ」や「JACリクルートメント」などの年収500~600万円以上のハイクラス・エグゼクティブ層向けの転職エージェントもあるので、自分に合った転職エージェントを利用するのも検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

ここまで転職活動に関して考慮すべきポイントを解説してきましたが、そもそもまず「転職は必要なのか」ということを冷静になって一度考えてみましょう。

どうしても40代以降になると転職の幅はかなり狭くなってしまいがちなため、ハイクラス・エグゼクティブ層への転職ができる人は本当に優秀な人だけであると言わざるを得ず、基本的にこれまでに培ってきた経験やスキルは転職で一度リセットされると考えるべきです。

そうなれば当然年収は下がりますし、自分より年下の上司に使われる羽目にもなります。

それでも転職を希望するのであれば、転職エージェントの利用を強くおすすめします

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