女性の転職で気になるのは、やはり年齢制限があるかどうかですよね。
求人票に年齢制限をつけることは原則禁止とされています。
しかし、不採用の連絡が届くと「年齢のせいで不採用になっているんじゃないか…」と不安になってしまいます。
今回は転職する女性へ向けて、女性の転職事情の動向や年齢による転職しやすさ、さらに年齢別の採用されやすくなるポイントを詳しくご紹介します。
女性の転職で年齢制限はあるのか
結婚や出産、子育てなどライフイベントごとに状況が大きく変わる女性にとって、転職の際の年齢というのはとても気になるものですよね。
将来のことを考えると、早めによい職場を見つけておきたいと思うころですが、そう簡単には決められないものでしょう。
現代でも転職において年齢が重視されているのでしょうか。
転職が難しくなる業界もある
結論からいうと、女性の年齢によっては転職が難しくなる業界があることは事実です。
例えば、不規則な生活が続きやすく体力も必要なテレビ業界、または見た目が重要とされる企業の受付嬢などは、募集要項には上限とする年齢の記載はありません。
しかし企業側としては、若くて体力があり見た目も華やかさでフレッシュさがある人を求めています。
年齢を重ねてからこのような業界に挑戦しようとしても、書類審査の時点で落とされる可能性が高いです。
スキルや経験でカバーできる
たとえ年齢がネックになったとしても、スキルや経験次第ではカバーすることができます。
なぜスキルや経験でカバーできるのかというと、企業は即戦力を求めているからです。
リーダー経験や営業経験など、年齢を重ねているからこそ、対応してきた経験やスキルをかわれ採用される場合も少なくありません。
他にも、前職ではどんな仕事に取り組んでいたのか、実績を分かりやすく数値化して話すことで説得力が増し、採用へ近づきます。
年齢以外の要素も関わるのか
現在の転職市場では、まだ男性優遇環境が残ってはいますが、選考において女性を後回しにするようなことはほぼありません。
1つの求人に対して選考基準を満たしてさえいれば、男女の性別に関係なく女性であっても採用される環境になっています。
しかし、企業からすれば中途採用というのは即戦力となる人材の確保のためにおこなっているため、入社後は長く働こけることを期待しています。
女性を採用するということは、結婚、出産、育児などによる想定外の退職や休職も視野に入れなければなりません。
そうなってしまうと、せっかく採用したとしても欠員となり、社内異動や中途採用で補充するという可能性もあります。
企業にとっては、この欠員は経営や事業にも関わってくることであり、なるべくなら欠員することなく企業に貢献してほしいと考えています。
そのため、現在も企業によっては男性を優先して採用する場合もあります。
改善されつつありますが、まだ男女不平等の環境が残るなか、女性の求職者にとっては厳しい転職活動になることもあるでしょう。
転職エージェントを活用する
転職エージェントを利用することが、年齢を気にする女性にとって転職成功への近道となります。
転職エージェントに相談すれば業界の動向を知ることができることはもちろん、気になる年齢のことも相談すればプロのアドバイスをもらうことができます。
特に、いままでとは違う業種へ転職したい場合、事前にどのような人が働いているのか、平均年齢はどのくらいなのかを知ることで、面接の対策を立てやすくなるなどのメリットがあります。
例えば、平均年齢が若い会社であればリーダーやまとめ役として働けるというアピールができます。
さらに、同世代ぐらいが平均年齢なのであれば、サポートとしてその会社に合ったアピールをすることも可能です。
女性の年齢は何歳から影響があるのか
女性の求職者は、年齢によっては転職活動に支障がある場合もあると解説しましたが、では何歳から影響が出始めるのでしょうか。
今回は、ポイントになる2つの年齢について解説していこうと思います。
ターニングポイントは29歳
女性にとって29歳という年齢は、結婚を意識しはじめて焦りだす年齢と言われています。
29歳までであれば年齢的には転職活動に全く問題はないのですが、29歳を超えてしまうと転職は難しくなっていきます。
なぜなら、採用する企業からすると、「近いうちに結婚するかもしれないし、もしそうなったら会社もすぐに辞めてしまうのでは」と思われてしまうからです。
また、既婚者である女性に対しては、「近い将来、妊娠の可能性もあるだろう」と思っています。
いずれにしても、女性は29歳を基準に転職活動の状況が変わると考えて良いでしょう。
ただし、このあとにご紹介する2つ目のポイントとなる年齢に比べたら、転職活動にそこまで苦労することはないです。
女性の求職者は、自分の年齢を考え、転職する時期をあらかじめ逆算して決めてから転職活動をした方がいいです。
転職活動を始めた年齢が29歳だとして、転職活動中に30歳になってしまったとすれば、同じ時期の転職活動だったとしてもその前後で応募できる求人数に変化が出てしまいます。
転職サイトなど自己応募となる転職の場合は、企業が応募資格に性別や年齢を入れてはいけない決まりとなっているので、応募ができないということはないのですが、応募しても年齢を理由に水面下で選考を見送りにされてしまう確率が高いです。
女性にとって29歳という年齢は、結婚や妊娠、出産という人生のイベントに大きな関わりを持つ年齢のため、多くの企業は29歳を採用の1つのポイントにしています。
40歳も転職に影響しやすい年齢
2つ目のポイントとなる年齢は40歳です。
女性の求職者で40歳を超えている方の場合、20代の方などに比べると転職が厳しくなることは事実です。
40歳という年齢は一般的に男性の求職者であっても、応募できる求人が少なくなり転職活動が長期化するなどの苦戦が予想される年齢です。
応募ができないという点について補足しますが、先ほど上記でご紹介した通り転職サイトなどの自己応募での転職方法については、国も求人票をいつでも閲覧することができます。
そのため、法令違反が発覚するリスクが高く、どの企業も応募資格には性別や年齢を記載していません。
ただ今お伝えした応募ができないという話は、転職エージェントを使った場合の話です。
転職エージェントを利用して転職活動を始めると、キャリアアドバイザーから定期的に求人紹介があるのですが、求職者には転職エージェントのところにどれぐらいの数のどのような種類の求人があるのかは分かりません。
キャリアアドバイザーは求職者の職歴や希望条件などの情報を照らし合わせて求人を紹介するかどうかを決めています。
転職エージェントは、求人元である企業もお客様になりますし、同じお客様だとしても採用費をもらう企業のほうをより尊重しているのです。
企業から求人には記載しないとしても、条件が合致していたとしても、性別や年齢によっては求職者に求人を紹介しないようにと指示をしているところもあるのです。
40歳という女性の年齢は、30代と比べて応募することができる求人の数が10倍以上違うと言われています。
そもそも、なぜ40歳を超えると応募できる求人やまともに選考してもらえる求人が少なくなってしまうのでしょうか。
理由としては、管理職などの一定以上の役職を持っていない限り、企業は40歳を超えて役職をもたない女性よりも、年齢が若い女性を積極的採用しようとするからです。
これは40歳を超えた女性の求職者に何か問題あるからというわけではなく、相対的な判断で同じ力量、または多少の差がある程度の力量ならば年齢が若い女性の求職者のほうが、長い目で見て優先すべきであると考えているからです。
女性の年齢別の転職事情
ここからは、年齢による女性の転職事情・ポイントについて解説していきます。
今回は、20代の前半と後半、そして30代と40代女性の転職事情とポイントについてまとめました。
20代前半の女性の転職
20代前半の女性が転職をする場合、気をつけるべきポイントはビジネスマナーができるかどうかです。
企業が若い人材を採用する場合、スキルや経験はそこまで重要視されません。
むしろやる気や意欲といった面が重要となるのですが、新卒ではない以上それだけではNGです。
ある程度の社会人経験がある以上は、最低限のビジネスマナーは身につけておかなくてはなりません。
一からビジネスマナーを教えなくてはならないのであれば、新卒を採用するのとなんら変わらないからです。
また、20代前半の転職では未経験の職種や業界にも挑戦しやすいので、気になる業界には積極的にアピールしていきましょう。
20代後半の女性の転職
20代後半からの転職は前職で培った経験やスキルはもちろん、将来性も期待されます。
面接などでアピールする際は、これまでの実績だけでなく、仕事での取り組みがどう会社に貢献できたかという部分を伝えることも重要です。
前職と同じ業界や職種に転職する際は、経験やスキル次第ではキャリアアップできる可能性もあります。
20代後半であれば、未経験分野へのチャレンジも年齢的にはまだまだ可能です。
しかし、結婚や出産をしている場合の転職は通常とは少し異なってきます。
会社としては時短など働き方に対しての配慮が必要になるため、結婚・出産した女性の採用を積極的に行なう企業はまだまだ少ないのが現状です。
ですので、それまでに培ったキャリアがとても重要になってくるでしょう。
30代女性の転職
30代女性の転職者に向けられた求人票を見ても、「◯年以上の経験者」と募集要項に書かれていることが多くなってきます。
面接では 「何ができるのか」「今までの成功体験について」など、より具体的な経験や内容を聞かれます。
30代は即戦力としての経験やスキルが期待されるため、未経験業界への転職は難しくなります。
とはいえ、全くチャンスがないわけではありません。
30代で未経験業界へ転職したい場合は、転職先で役に立ちそうな前職のスキルをいかに企業にアピールできるかがカギとなります。
可能であれば、前職での実績を具体的に数値化して伝えられるようにしておきましょう。
WEB系の会社であれば、ポートフォリオを持ち込んで見せることが重要です。
40代女性の転職
さきほども申し上げた通り、40代女性の転職は厳しいものとなっています。
40代の求職者に求められるのは、問題解決能力やリーダーシップがあるかどうかです。
マネージャー経験がある人や、上に立ってチームをまとめる経験を持っていた人であれば、企業からも重宝されます。
マネージャーとしてどう問題に取り組み、どう会社に貢献したかということを具体的に説明できるようにしておきましょう。
20代や30代の転職に比べるとハードルが高くなりますが、可能性がないわけではありません。
今まで培ってきた自分自身の実績をいかに相手に伝えられるかが重要です。
おすすめ転職エージェント・転職サイト
求人探しや職務経歴書の作成、面接対策など転職にはやるべきことがたくさんあります。
しかし、一人で転職の準備を全てこなすとなると、かなりの時間や労力が必要となります。
特に在職中に転職活動を始める場合、なかなか転職の準備時間を割くことが出来ませんし、本業も転職も両方ともおろそかになってしまうリスクがあります。
一人で全て準備することが難しい転職活動を効率的におこなうためには転職エージェントを利用することをおすすめします。
転職エージェントに登録すると、担当のキャリアコンサルタントがあなたの希望条件をヒアリングし、その情報をもとに最適な求人を紹介してくれます。
もちろん、業界を変えたいなどの要望についても的確にアドバイスをしてくれます。
キャリアコンサルタントと一緒に将来のキャリアプランを考えることで、転職で失敗するリスクを避けることができます。
転職サイトも求人集めに役立つのですが、基本的には一人での転職活動になるため転職エージェントほどの手厚いサポートは期待できません。
転職を一人で全て行おうとすると限界がありますが、就職活動のプロである転職エージェントに相談すれば、転職活動を効率的に成功させることができます。
また、女性と男性では転職で重視する条件が違ってきます。
ここでは、女性ならではの転職活動の悩みや希望に対応できる転職サイトや転職エージェントを紹介します。
1:女の転職@type
「キャリアデザインセンター」が運営している「女の転職@type」は、定期的に無料イベントを行なっていることや、専門業種のページが充実しているところが魅力です。
年代も20代から40代と幅広く、女性が働く上で気になるキャリアの考え方やコラム、インタビュー記事が充実していてとても使いやすいです。
2:とらばーゆ
「とらばーゆ」は女性に特化した求人が豊富で、事務や医療、アパレルなどの求人がたくさん揃っています。
業種ごとの働き方の特集もしているので、未経験の方はどんなスキルが必要なのか事前に知ることができます。
3:DODA
キャリアウーマンを目指す方には「DODA」がおすすめです。
「DODA」は求人数が豊富であり、エージェントに登録をすれば書類の書き方から面接対策、希望する求人の紹介までしてくれます。
今後のキャリアプランに悩んでいる方は、転職エージェントに相談するのも1つの手です。
将来を見据えたキャリアプランを転職エージェントが一緒に考えてくれます。
4:リクナビネクスト
20代や30代の女性の方には「リクナビネクスト」がおすすめです。
「リクナビネクスト」には、女性の転職特集を企画していたり未経験特集をしていたり様々な情報が掲載されています。
一番のおすすめは「グッドポイント診断」という、リクルートが独自に開発した強みを見つけるための診断です。
無料で診断できますので、ぜひ活用してください。
自分の強みがわからない方には特におすすめします。
5:エン転職WOMAN
結婚や出産を機に退職して、復職しようと考えている女性には「エン転職WOMAN」がおすすめです。
「エン転職WOMAN」には、「時短勤務」や「子育てママ在籍中」など、女性サイトならではの細かい条件が豊富に揃っています。
転職サイトを活用して転職活動を乗り切ろう
いかがでしたか?
今回は、女性の年齢別の転職事情についてご紹介していきました。
女性は特に、20代後半から30代にかけてプライベートが大きく変化するので、転職活動にも影響が出てくるでしょう。
40代女性の方でも、ターニングポイントを過ぎているからといってあきらめる必要はありません。
転職サイトや転職エージェントを活用すれば、転職成功の確率はぐっと高まります。
今回ご紹介したポイントを押さえることで転職対策をすることができるでしょう。
重要なのは「今まで何をやってきたのか」「自分は何が会社でできるのか」を伝えることです。
しっかりとポイントを押さえ、転職活動を成功させましょう!